地球市民サポーター・ミャンマー学校建設

 地球市民サポーター・ミャンマー学校建設プロジェクト

最貧地域に教育の光を

1500m以上の山々が連なるチン州は、50以上の少数民族が暮らす山岳地帯です。道路、水道、電気などのインフラ整備が進まず、ミャンマーで最も開発が遅れています。年収は2~3万円程度で、全国平均の半分以下。地理的条件などが理由で政府や国際団体の支援も届きにくく、ミャンマーの急速な経済発展から取り残されています。

このような状況の中、チン州の就学率は全国1位。人々は教育の重要性を強く感じており、たとえ生活が困窮していても「子どもたちに教育を」という熱い思いを忘れず、地域一丸となって子どもたちを育てています。その一方で、高校まで卒業できる子どもはほんの一握り。試験に合格できなかったり、中退してしまう原因の一つに学習環境の悪さが挙げられます。

「老朽化した校舎の屋根や壁の穴から雨が吹き込み、教科書やノートが濡れて使えなくなった」「子どもが増えて教室の数が足りず、遠くの学校まで通わないといけないので進学を断念した」などの厳しい現状。地域の期待を背負った子どもたちが安全に教育を受けられるよう、学校建設プロジェクトを行っています。

 

活動の期間

2020年4月~2022年3月
実施地域
ミャンマー連邦共和国チン州
活動内容
【校舎建設】
小学校2校において、鉄筋コンクリート(9.1m×18.3m、平屋建て、2部屋)の校舎を各1棟建設します。現在、どちらの小学校にも校舎が1棟ありますが、教室が足りないため複数の学年が一つの教室で勉強しています。室内に仕切りは無く、隣の学年の授業が聞こえてくるなど勉強に集中できる環境ではありません。建設完了後は既存の校舎と新しい校舎の2棟となり、十分な教室数が確保できるようになります。

 

【学校農園の整備】
学校の敷地内に果樹や換金作物を植え、小さな農園を作ります。収穫後に販売し、その収益を基金とする仕組みです。基金は校舎の修繕費や式典・行事の資金などに充て、持続的かつより充実した学校運営を目指します。

 

※建設費「25%ルール」について
地球市民の会は、学校建設費の25%を現地の村に負担してもらう「25%ルール」を定めています。これは、学校に対する現地の人々のオーナーシップを高めることが目的です。誰かにお金を全て出してもらい、何の苦労もしないまま手に入れた物は、雑に扱われ、きちんと管理されないことがあります。村の人たち自身が学校建設に加わり、「自分たちの学校だ」という思いを持ってもらうことが重要です。収入が少なく現金を出すことが難しい場合は、石や木などの資材、労働力の提供で25%をまかなうことも可能としています。

対象者
現在通学している児童、今後通学予定の子どもたち、教員、保護者
事業に必要な予算 1棟あたり400万円
目指す成果

学習環境の未整備のために、強い意欲を持ちつつも、進学を諦めなければならない子どもたちが多くいます。勉強に集中でき、安心して子どもらしく過ごせる場所を創ることで、一人でも多くの子どもたちが夢を実現できるようになることを目指します。

 

 

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