農業支援

私たちは、少数民族が住む山岳地域シャン州南部とチン州南部にて、
農業の技術移転および地域の指導者育成などの活動をしています。
 

現在、シャン州・チン州にて3か所の研修センターを運営しています。

 

【チン州】ライレンピー持続開発研修センター(2018年~)

移動式焼畑農業を主流とするチン州において、

循環型農法を用いた定住型農業を普及する拠点となる施設です。

標高1000メートル以上の山々が連なる山岳地域チン州では、
過度な移動式焼畑農業が続けられてきたことが原因で、

地力が低下し、農作物の収量が以前よりも大きく落ち込んでいます。

ライレンピー周辺地域はインフラ整備が不十分であることに加え、

地域での生産量の低下により、1日3食を満足に食べることができません。

「何とか焼畑から脱却したい」という農民が多くいるものの、

知識や技術がないために仕方なく焼畑を続けてきている状況です。

そこで地球市民の会では、循環型農業技術の普及拠点となるセンターを建設し、

技術指導のモデルとなるデモファームを整備して農業研修を開始しました。

また栄養課題もあるため、女性を対象とした栄養研修を実施し、
特に妊産婦や乳幼児の栄養改善に努めています。
 
農家の収入向上や環境保全を目的とした、コーヒープロジェクトも行っています。
 
 
 
場  所:チン州 ミンダ県 マトゥーピ郡 ライレンピー町
施設概要:デモファーム 2.4ヘクタール
スタッフ:ミャンマー人6名

財  源:外務省NGO連携無償資金協力

 


【シャン州】タンボジ農業畜産研修センター (1999年~)

将来の農民リーダーを育成するための施設です。

デモファームでの農畜産物生産および高校生寮の運営を行っています。

経済的に高校に進学することが困難な子どもを対象に試験を実施し、

選抜された生徒たちは寮で共同生活を送りながら高校に通学しています。

毎日朝5時半から農作業をし、学校に行き、放課後またセンターに戻って農作業、

その後寝るまで勉強をするという生活です。

デモファームでは、循環型農業に精通した当会スタッフと生徒たちが一緒に、

野菜や果物の生産、養鶏、養豚を行っています。

親元を離れなければなりませんが、皆強い意志・夢を持ってここで生活しています。 

 

場  所:シャン州 タウンジー県 ニャウンシュエ郡 タンボジ村
施設概要:デモファーム 20ヘクタール、鶏舎、豚舎、寄宿寮、食堂、ホールなど
寮  生:16名

スタッフ:ミャンマー人4名

※この事業は(財)カラモジアからの継承事業です。

 


【シャン州】ナウンカ村落開発センター (2006年~)

循環型農業・畜産業の技術を深く理解し、

地域開発の志を高く持ったリーダーを育成するための施設です。

農民対象の7日間研修を年に数回、3ヵ月研修を年に1回それぞれ実施しています。

参加者は施設に宿泊しながら、敷地内にあるデモファームにおいて、

無農薬・無化学肥料での作物栽培や養鶏の手法を学びます。

また、3ヵ月研修では、農業・畜産業以外で副収入が得られるよう、

洋裁・食品加工・機械整備の授業も行っています。

化学肥料の多投により土が疲弊し、さらに農薬による人体への健康被害も深刻なミャンマー。

れらの問題解決・改善に向け、農民への技術支援を続けています。

 

場  所:シャン州 タウンジー県 チャウタロン郡 ナウンカ村
施設概要:デモファーム 2ヘクタール、鶏舎、キノコ小屋
     研修室2部屋、実験室、食堂、研修生宿泊室、講師用宿泊室(最大40人まで宿泊可能)
スタッフ:ミャンマー人4名

財  源:外務省NGO連携無償資金協力、ゆうちょ財団

 


【シャン州】入植デモファームの運営支援 (2001年~ 終了)

土地無し小作農民を対象に入植デモファームをナーパウンとナウンシンの2ヵ所に整備しました。

一切の化学肥料・農薬を使用せず、土着菌堆肥を使った循環型農業の手法を実践しています。

JAグループ佐賀様の支援により、農業や畜産、森林の造成なども行っています。

 

 


【シャン州】ピンダヤ農民研修センター (2000年~ 終了)

 一年間に6回奇数月に10日間の農民研修を開催。

1回の参加者は定員 15名とし、参加人数は400名を超えました。

現在はミャンマー国境省が管理しています。

 

 

※この事業は(財)カラモジアからの継承事業です。

※建物は在ミャンマー日本大使館による草の根支援事業で建設しました。

 

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